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伽羅(他のSNSと合わせてマルゴママからハンドルネーム変更しました)

Author:伽羅(他のSNSと合わせてマルゴママからハンドルネーム変更しました)
ドイツ西部の片田舎でかれこれもう21年生活しています。

ドイツ人の夫と3人息子、そして一人娘のlovely猫クレオとそして雄猫シザーリオと共に、主にドイツの村での生活風景を気のむくまま綴っていきたいと思っています。

2020年、Youtubeも始めました!

【ドイツ片田舎】チャンネル  
です。

URLはこちらです!

↓↓↓
ドイツ癒やしの風景
https://youtube.com/playlistlist=PL5ratIrB_CIRLPqIpTMd2WiJUQwQ3ch0



近郊の街や村を歴史動画も混ぜながら、ご紹介していくつもりです。


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エジルのドイツサッカ-連盟のトルコ人差別問題とクルド人問題の真実

今年のW杯でも出場した、ドイツ代表でトルコ系のメスト・エジル選手が先週、ドイツ代表を引退すると発表しましたね。ドイツサッカー連盟のグリンデル会長を筆頭に、今までトルコ人だったことで自分が差別を受けてきたとドイツサッカ-連盟を激しく批判しての引退でした。

これを受け、多くのチームメイトや著名人、一般市民までもエジルを擁護して、ツイッターのハッシュタグ#IStandWithOzil(私はエジルの味方)はあっという間に世界的トレンドとなったそうなんですが、そんな記事を読んでいたら、なんとそのすぐ下に「エジル選手に対してもの申す」という、今度はクルド人のサッカー選手の声明が出ていて、その名前を見てびっくりしました。

彼の名前は、デニス・ナキ、うちの近郊では伝説のサッカー選手で、うちの長男と次男が選抜に選ばれた時の最初の日に監督さんの話で「あのかの有名なデニス・ナキが、この選抜にいた時」という話も聞かされ、当時所属していたサッカークラブでも彼こそはクラブの誇りでした。
彼の弟さんもうちの長男と同じ学年で、選抜でも一緒だったので、一緒に試合に出たこともありましたれど、あちらはいかんせん現役プロ選手の弟さんで、住む世界も周りの扱いも違うという感じでしたし、またその弟さん本人もやはり天才少年でした。

デニス・ナキはバイエル04レバークーゼンの下部組織から、ドイツの一部リ-グ、FCザンクトパウリに所属したあと、2部リ-グのSCパーダーボルンを経て、07トルコのプロリーグへ移籍しました。
ところがその頃、なんとトルコ政府によって「テロリスト」と起訴され、5年間の囚われの身となる可能性もあったのが2016年のことでしたが、その時はこの近郊の新聞には大きく取り上げられていました。

しかしながら、テロリスト扱いされた理由は、彼がトルコでサッカー選手をしている際に、自分の故郷デルスィムでPKK(クルド人部隊)に攻撃されたり、トルコ軍の攻撃によって多数のクルド人市民が犠牲になったトルコの街ジズレの被害の状況を写した写真などを、批判的な文章とともにSNSで拡散したという理由からだったんです。
幸い620万円の罰金処分のみで、懲役や禁固は免れますが、その代わり、トルコでのサッカー選手としてのライセンスは剥奪されてしまうことになりました。

その後、ドイツのうちの隣の町へ帰ってきてからも、高速道路を走っている際に暗殺されそうになったこともあり、確か昨年の冬くらい前だったような気がしますが、本当に幸いにも暗殺は未遂に終わります。この時もこの付近の大変なニュースになったものですが、その際の犯人は今でも捕まっていなくて、真相は今でも謎につつまれています。

そんな理由からなのか、どうもデニス選手本人はこのドイツでも選手生命を続けることが難しくなっているようで、今年の夏から彼がどこでサッカ-をするのかは不明、また天才少年だった弟さんも近郊の9部リーグでサッカーを続けているようで、なぜ彼が9部リーグにいるのかと言えば、多分お兄さんのこの様々な問題からなのではないかと推測されます。

例えば彼のいるクルド人のサッカークラブはもともと10部リーグだったのですが、弟さんの尋常ではない活躍のおかげで、10部で優勝して9部になったばかりだということからが試合のレポートを見ると理解せざるを得ません。彼は28試合中一人で37回(2018年の試合レポートから)もゴールを決めていたのですよ。そう考えると、やはりその弟さんも本来であれば9部、8部リーグなんかにいる選手ではないということがはっきりわかりますよね。

私が今回日本のニュースで見た記事の見出しは
「クルド系ドイツ人選手がエジルの訴えに疑問『君を温かく迎える人々は僕のことをテロリストと呼ぶ』」
というものでした。

その中で、デニスがエジル選手に
「君は声明で君に対する人種差別、そしてそれに係わった代表を離れる理由について説明してくれた。何故、トルコで増え続ける僕やほかのクルド系、またはほかの少数民族のサッカー選手たちに人種差別的、ファシストの攻撃には同じような反応を見せない?」
「トルコで1人のサッカー選手のキャリアが終えさせられた。平和を求める人がテロリスト扱いにされたが、君はこの件についてどういう反応を見せたのかい?トルコで君のことを『同胞』や『愛国主義者』と見る人たちは何故、僕のことを『テロリスト』と呼ぶのだろうか?」

http://www.goal.com/jp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%89%E7%B3%BB%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E4%BA%BA%E9%81%B8%E6%89%8B%E3%81%8C%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%AB%E3%81%AE%E8%A8%B4%E3%81%88%E3%81%AB%E7%96%91%E5%95%8F%E5%90%9B%E3%82%92%E6%B8%A9%E3%81%8B%E3%81%8F%E8%BF%8E%E3%81%88%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%80%85%E3%81%AF%E5%83%95%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%A8%E5%91%BC%E3%81%B6/4kbcshlijjen1o7i39xtw9pvg
からの記載です。


と書かれていて、本当に胸を打たれました。

エジル選手の差別問題は、最初は確かに気の毒と感じた私でしたが、それでもエジル選手は自分がエルドアン大統領と仲良さげに写真を撮った自分の落ち度には一切ふれておらず、それは代表選手―しかもドイツの―としてどうなんだろうと、そもそも思っていました。

祖国の大統領と写真を撮るのが何故悪いと、彼が思っているようなら、やはりドイツ代表選手のユニフォームを着るべきではないかもしれないです。
なぜならちょうどW杯前のエルドアン大統領は欧州中で大非難を浴びている真っ最中でしたから。

その批判はもちろん彼の独裁的な政策に対してだったわけで、その大統領に
「親愛なる我が大統領」とは言いすぎでしょう。エジル選手はそれこそまずお詫びの声明を出すという代表選手としても品格を意識しても良かったのではないでしょうか。

そしてやはり、デニス・ナキ選手のように、少数派のクルド人がトルコでどのようにつらい思いをしているか考え合わせれば、自分だけが悲劇のヒロイン、—— いえ、ヒーローですね、この場合は ——のようにけんか腰に代表を辞めていくことにならなったことでしょう。

自分の意思で代表をやめたエジル選手、自分の意思ではなく、なのにサッカーすらまともにできなくなったデニス選手とやはり不遇の状態に置かれている弟さん、どちらがより悲劇的なのかはたくさんの方に理解してほしいと思った一連の出来事でした。

この悲しさ、エジル選手にも少しはわかってほしいと心から思います。

また補足ですがエジル選手の出身地はゲルゼンキルヒェン、デニス・ナキ選手の出身はデューレンとトルコ人の居住が多い街としても有名なのですが、距離にしたら120㎞しか離れていません。
またエジル選手は1988年生まれ、デニス・ナキ選手は1989年ですから、若い時にはお互いを意識したことも、あるいはもしかしたら親しく言葉を交わしたことすらあるのかもしれませんね。
そういう経緯があって、デニスはこのような声明を出した可能性もあるのかもしれないと、ふと思いました。

本当に悲しい話です。




コメント

ナキのこと、参考にさせていただきました

はじめまして。私はアラビア語記事を通してシリアをはじめとする中東地域のサッカー事情について紹介するブログを書いています。

このたび、伽羅さんのこの記事を参考にさせていただきました。私のブログはアクセス数がとても少ないので、そちらへの影響はおそらく皆無かと思いますが、一応お知らせまで。今後の更新を楽しみにしています。

クルドとサッカー(3)─サッカー人生を狂わされたデニス・ナキ | シリアサッカー事情
http://salaam.muhajirin.com/?p=2973
2021-09-26 02:23 | 寺園敦史 #- | URL編集 ]

ご連絡ありがとうございました。大変嬉しいです。ご連絡受けて寺園さんのブログを読み、Twitterもフォローさせていただきました。今回ご連絡受けて、その後少しだけ追記もしました。
この兄弟の話はいつも私の心のどこかにあります、悲しい話と忘れることができないので、デニスさんのことをとても詳しく書いていただき、私も知らなかったことがあったので勉強になりました。今月の始め、ちょうどリーグ戦でうちの長男がまたデニスさんの弟さんと対戦して1対0で負けたのですが、弟さんの所属チームは毎年1つずつリーグが上がり、現在8部リーグとなっています。リーグ内でも上の順位なので、来年は7部に行くこともあるかもしれませんし、私自身も遠くからそれを応援しているのです。


またシリア関係といえば

「シリア人のかわいいお客さま」
http://chipi616.blog.fc2.com/blog-entry-421.html


シリア人のかわいいお客さま 2 - 彼女たちが祖国シリアから逃げた理由
http://chipi616.blog.fc2.com/blog-entry-422.html

このようなことを書いたこともありました。

ご参考までに。

寺園さんのブログも応援させていただきます!
私のブログは旅や普段の生活のブログなども多いので、アラビア社会にはあまり関係のないものばかりではありますが、今後ともどうかよろしくお願いいたします。
2021-09-26 12:42 | #- | URL [ 編集 ]

ご返信ありがとうございます

わざわざご返信くださり、ありがとうございます。

補足、および「シリア人のかわいいお客さま」の記事、拝読しました。ドイツ社会の寛容さといいますか、成熟ぶりが伝わってくるお話だと感じました。

私はザンクト・パウリが好きで、ここ数年で3度ほどブンデスリーガ(主に2部)観戦旅行したことがあります。初めて見たのが対ライプツィヒ戦でして、今考えると夢のようなカードですね(しかもパウリが1−0で勝っている)。

ミラントーアは最高ですが、ドイツのスタジアムはどこもすばらしい雰囲気ですね。また自由に旅行できる日がくることを楽しみにしているところです。ドイツだけでなく、シリアの国内リーグの観戦旅行もしてみたいと思っています。

また、何かありましたらどうぞお教えください。
2021-09-27 01:29 | 寺園敦史 #- | URL編集 ]

寺園さんの記事から、彼が犯罪を犯したことを知り、調べたら本当に刑務所に入り、裁判が始まったことを知りました。こんな大事件を見逃していたとはびっくりしました。長男達はもちろんとっくに知っていたそうです。

この件を最新記事で書きました。

“伝説のサッカー選手“デニス・ナキ選手 その後

http://chipi616.blog.fc2.com/blog-entry-755.html

お時間ある時に読んでいただければ嬉しいです。

応援していたのでとてもショックで、悲しくなりました。

本当に悲運なご一家だと思います……。

こんなことになってしまうだなんて……本当に言葉もないです。

彼がこの大変な世界から逃げ出せる日は来るのでしょうか。



2021-09-27 22:36 | #- | URL [ 編集 ]

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