
(「全ては許される」という文字の下に、預言者ムハンマドが涙を流しながら、
「私はシャルリ」という文字を掲げる姿が描かれている、
今日発売のシャルリエブド最新号の表紙)
この表紙については世界中で賛否両論が巻き起こっているようです。
- 風刺画はフランスの伝統。ここはフランス、いやなら自国へ帰れば。
- こんな風刺画に怒るとは笑止千万。もっとひどいテロ行為や犯罪をおかして
いる、イスラム過激派がなにを言う。
- でもだからといって神様への冒涜は良くないでしょう。
- それに、これではまさに挑発しているようなものだわ。
- 表現の自由、報道の自由はもっとも大切にされるものだから
それを侵害することはいかなるものでも許されることではない。
…と本当に意見は様々です。
そんな中、ジャーナリストでつくる国際NGO「プレス・エンブレム・キャンペーン」
(本 部ジュネーブ)はこの号の発行に際して、
「緊張緩和が求められる時に配慮を欠き、火に油を注ぐ」と批判する声明を出したそうです。
同団体は声明で、「過激主義者に屈しないとの主張は理解するが、
何でも表現していいわけではない」と指摘。
「表現の自由は相互尊重の中で制限される」と
訴え、「プロの記者は中傷や侮辱を避けなければならない」と強調した。
との記事を発見しました。
私はなんやかんやなんやかんや言ってフランス人が好きです。
ルイ16世はじめ王族をギロチンに、という残虐さはともかく
あれほどの王政を前に、民主主義を成し遂げた功績は尊敬します。
でもこれではまるで、「目には目を、歯には歯を」といういたちごっこではないですか。
テロに屈しない、それは誇り高く理想的で素敵ですが、次の
報復にはどうやって対処するつもりなんでしょう。
10歳の少女にまで自爆テロをさせるような過激派の人たちに
欧米の常識が通用するなら話は簡単なんですが、
白人の自尊心の強さもどこまでイスラム過激派に通用することやら…です。
これ以上、無関係な多くの犠牲者が出ないことを祈るばかりです。。。