レディプログラムの1つ、美術館巡りは終わり、お待ちかねの参加者全員の晩餐会へ会場は移ります。

総勢50人でのドイツレストランでの(一応)フランス料理(風?)ディナ-でした、

蝶ネクタイで正装した伯父様方でしたが、私が感心したのは、あいかわらずのベルギ-人の外国語に適応する言語能力の高さでした。
5月に会った際は、「ドイツ語はしゃべれないよ」と言っていたベルギ-人の皆さんが、それでもドイツ語を理解できるのは前回
既に気がついていましたが、今回はなんと上手にお話できるようになっていたことでした。
再会2度目には、理解するだけにとどまらず、なんと普通に会話できるほどの上達ぶりで、在独13年の自分と、ドイツほぼ初訪問のベルギ-の方たちと比べると、自分はどれだけ頭が悪いんだろうと悲しくなるほどでした。
それで前回もお隣で、今回もお隣だった、お豆腐やわかめ、お味噌汁などの日本の食事を家でいつも召し上がっているという
ベジタリアンのベルギ-人の伯父様曰く、「どうしてもイギリス人は絶対英語しかしゃべらないし、フランス人は来れば必ずフランス語、ドイツ人もだいたいそうだから、結局は小さい国の自分達が外国語を勉強するしかないんだよ」
「ぼくは外国人局で働いているからね、1日のうち10分ごとには違う言語で話さなければいけないのさ、そこには外国人が来るからね」ということでしたが、同じ外国人局でも、イギリス人、フランス人、ドイツ人がそんなにサ-ビスが良いとはとても思えません。
そんなに簡単に外国語を習得できるベルギ-人には感服です。
今となっては、子供をベルギ-で育てなかったことに
心なしか無念さを感じるほどです。
小さい国に育つということの思いがけない利便さを、実感させられました。
同じテ-ブルに座った、ベルギ-人の他のおじい様は席に着くなり「このテ-ブルでは今夜はフランス語、あるいはドイツ語だけ話すようにしよう」と宣言されていた横で、ソルボンヌ大学、マンチェスタ-大学での留学経験がおありの、現在はご主人の祖国であるベルギ-在住で、もともとドイツ人である奥様は、そのご主人の言葉は無視で、最初から最後まで英語で話しておられましたが、昔の古い時代の世代(なんせそのおじい様は数え年、90歳でかなりご高齢でした)の欧米の方は、社交場ではフランス語を話すのがエレガント、という感覚があるようです。
できれば英語は避けたい、という感じでした。
その方は教授でいらして、もちろん英語もOKですが、それでも仕事以外で英語を話したくないという気概を感じさせられました。。。
でも英語好きのその奥様のおかげで、私自身は忘れかけているフランス語よりは、わかりやすい英語で助かりましたが…。
そもそもドイツ語、英語の切り替えはなんとなく可能でも、ドイツ語、フランス語の切り替えは、どこか似ているアクセントがあるためか、ドイツ語とフランス語を切り替える方が外国人の私にはより一層高度と思われるんですが…。違うでしょうか…。
そもそもその日は、美術館でオランダ語を聞き、その奥様の英語をずっと横で聞いていた後、この数年ほとんど使用していないフランス語をいきなり使いはじめるなんて芸当は、悲しいかな私には到底無理そうでした。
しかし、その奥様にしても87歳でいらっしゃるとのことで、その時代に女性が大学へ行くこともほとんどなかったでしょうに、その上、ソルボンヌ、マンチェスタ-ですから、一体どんな高貴な家のご出身でまたインテリでいられることか、と、その奥様がつけていらした超巨大な真珠の指輪を眺めながら、思いを馳せていました。本当に写真に撮らせていただきたいくらい、すごく大きい真珠でした。そんなことに目が行ってしまうとは、程度の低い私です。。。

フランス人同様、ベルギ-人も大人の男性同士でも挨拶はほっぺのビスなので、最後はキスキスキスでのお別れでした。。。
しかもベルギ-人は、基本3回のキスなので、お別れにも時間かかります。
ドイツの握手での別れの方が、慣れた今となっては簡単でラクですが、でもやはりキスでさよならする方が、知らない相手でも近く感じるようになるのは不思議なものですね。
私はこの夕方から夜までの参加でしたが、計3日間のベルギ-人、クリスマス直前ドイツ訪問は無事に終わりました。
ベルギ-人の皆さんに楽しんでもらえていれば良いのですが…。
少しドイツ好きになってくれたことを祈って。。。